新型コロナウイルス感染が急拡大する中、年末年始は街での買い物を控え、自宅でのネットショッピングが増えそうだ。

 インターネットを巡ると商品の感想なのか広告なのか、紛らわしいサイトにしばしば出くわす。商品を魅力的に書いて購入に至れば収入になる、「アフィリエイト」と呼ばれる成果報酬型広告かもしれない。

 全てではないが、誇大であったり、虚偽であったりする広告も多い。商品を買った人から苦情や被害の相談は後を絶たない。

 消費者庁は広告主や広告作成者、仲介会社を対象に、大規模な実態調査に乗り出すことになった。被害が相次ぐ以上は野放し状態を放置するわけにはいくまい。

 国民生活センターによると、コロナ感染拡大で自宅での「巣ごもり」生活が多くなって以降、月間のネット通販トラブル相談数が2万件台に急増し、5月には全相談の3割を超えた。コロナ禍で今後も増えるとみられ、同センターは注意を喚起している。

 気をつけるためにも、アフィリエイトの裏側を知っておきたい。「1カ月で5キロ減量しました」といった体験談や感想を書き込む人は「アフィリエイター」と呼ばれ、400万~500万人が担っているという。

 成果報酬のため、作り話やおおげさな表現が紛れ込むようだ。中には子どもの興味を引き、心身のコンプレックスにつけこむといった巧妙な文句が見られる。

 広告への誘い水で済まずに、トラブルの入り口になることもある。たとえば、広告の「お試し」をクリックすると定期購入で解約もできないとの苦情相談が多い。

 特定商取引法によって定期購入や契約期間、支払い金額を画面に表示しないといけないが、長いページの端にあって見逃す場合も少なくない。

 トラブルをなくすのは容易ではない。感想や体験談をうのみにしないで、契約条件などをしっかりと確かめるよう心がけたい。

 アフィリエイトの団体や広告業界はガイドラインを作成し、ヤフーはアフィリエイターの体験談、口コミの掲載を禁止した。自主的な消費者保護の取り組みに期待したいが、相談被害は増え続けているのが現状だ。

 ネット広告はテレビを超えて大きな影響を持つようになっている。健全性を保つため、明確な基準を持ったルールや規制を検討する必要があろう。