京都府宇治市折居台の市歴史資料館で、企画展「ちょっと昔の街と暮らし―人口倍増・激動の昭和40年代」が開かれている。急速に普及した家電や、1964年の東京オリンピックに関する資料など107点を集めた。
同館は小学3年生の社会科学習に合わせ、昔の暮らしについて毎年展示している。今年は、直前に行われた東京オリンピックを起点に経済が発展する昭和40年代を取り上げた。
東京オリンピックの際に市内を通った聖火リレーで使われたユニホームとトーチは初展示で、六地蔵や木幡を走る当時の写真とともに紹介している。
昭和40年代は電化製品が家庭に広まる時代だとし、炊飯器やテレビなど多様な家電を集めた。前後の時代の製品とともに並べ、炊飯器に保温機能がないなど現代より機能が少ないことも示す。
市全域を収めた航空写真では、丘陵地で住宅開発が進み、昭和40年からの10年間で市の人口が約7万人から約13万人へと急増する様子が分かる。
同市の藤岡琢也学芸員は「現物を通じて当時の暮らしに親しみ、今との違いを探してみて」と呼び掛けた。
2月14日まで。月曜と祝日は休み。無料。