園児からの感謝の言葉に笑顔を見せる木内社長(綾部市味方町・若宮酒造)

園児からの感謝の言葉に笑顔を見せる木内社長(綾部市味方町・若宮酒造)

 酒造りのもとを子どもたちに役立てたいと、綾部市味方町の若宮酒造が、消毒用のアルコールを定期的に同市へ納入している。新型コロナウイルス対策で消毒液が品薄になった時期から続け、市内の幼稚園や小中学校で活用された。子どもたちからも感謝の訪問を受け、「必要とされる限り、続けたい」としている。

 新型コロナの感染拡大を受け、国税庁は4月、高濃度エタノール製品の製造・販売を特例的に許可。飲用に使われないよう、購入ルートなどを明記したラベルを貼った上で、酒税のかからない消毒液として販売できるようにしている。

 若宮酒造では原料のアルコールをその都度購入し、机やドアノブなどを拭くのに適した75%まで度数を薄めて提供した。一般販売はせず、価格も原料費に人件費を足した分だけ。木内康雄社長(48)は「普段は悪く見られがちなお酒が、役に立てるなら」と続けてきた。6月以降、市学校教育課を経由して、幼小中に一升瓶300本が振り分けられた。

 22日には、八田幼稚園の園児たちの訪問を受け、感謝の言葉とどんぐりで作った飾りを贈られた。「最初は1回だけのつもりだったが、思いがけず長引いた」と木内社長。自粛ムードの中で本業の売り上げも厳しいが、特例措置や子どもの需要がある限り続けるつもりという。「子どもと接点のない業界だが、助けになってつながれたら面白い」と笑顔を見せた。