ル・コルビュジエがデザインを手掛けた緞帳(京都市左京区・川島織物セルコン)

ル・コルビュジエがデザインを手掛けた緞帳(京都市左京区・川島織物セルコン)

 川島織物セルコンは15日、東京都渋谷区にあった旧東急文化会館の映画館「渋谷パンテオン」で使われていた緞帳(どんちょう)を、京都市左京区の本社工場で顧客向けに公開した。近代建築の巨匠ル・コルビュジエがデザインした緞帳で、アップリケや刺しゅう、つづれ織りを駆使した立体感あふれる織物が15年ぶりに披露された。

 緞帳は幅23・6メートル、高さ9・8メートル。同会館を設計した建築家坂倉準三氏が、師であるル・コルビュジエにデザインを依頼、その原画「闘牛14号」をもとに同社が織り上げた。コラージュ作品の原画の忠実な再現を目指したのか、複数の技法で立体的で優美な作品になっているという。

 緞帳は2003年の同館閉館後、文化庁の所蔵になり、11年から同社が保管している。緞帳をもとに同社が制作した5分の1サイズのタペストリーが、12年に跡地にできた高層複合施設渋谷ヒカリエの劇場に設置されている。今回披露した緞帳は一般公開の予定はないという。