灯籠から縄に火を移す参拝者(31日午後7時15分、京都市東山区)

灯籠から縄に火を移す参拝者(31日午後7時15分、京都市東山区)

 京の年越しの風物詩「おけら詣り」が31日、京都市東山区の八坂神社であった。参拝者は、新型コロナウイルスの世界的流行に見舞われた1年を振り返りながら、御神火から縄に移した火を持ち帰り、新年の疫病退散を願った。

 薬草のオケラを燃やして邪気を払う伝統行事。参拝者は持ち帰った火で雑煮を炊いたり、縄を神棚に供えたりして、新年の無病息災や心願成就を祈る。

 今年は、新型コロナの感染防止のため、参拝者がすれ違わないよう一方通行とし、露店の営業も取りやめた。同神社によると、人出は例年の10分の1程度といい、大勢の参拝者でごった返す例年と打って変わって静かな雰囲気に包まれた。

 午後7時過ぎ、神職が境内3カ所に設けられた灯籠に火をともすと、くべられた木札が勢いよく炎を上げた。訪れた女性(59)は「2020年は自粛ばかりで窮屈な年だった。早くコロナが収束して自由に動けるようになってほしい」と話していた。