研修会でズームの使い方を学ぶ参加者(2020年11月、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

研修会でズームの使い方を学ぶ参加者(2020年11月、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

ズームの研修会でスマートフォンに通信相手の顔が映ると歓声が上がった(2020年11月25日、京都市東山のやすらぎ・ふれあい館)

ズームの研修会でスマートフォンに通信相手の顔が映ると歓声が上がった(2020年11月25日、京都市東山のやすらぎ・ふれあい館)

六原連合自治会が使っている集音マイク。オンライン会議で役立っている(2020年11月25日、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

六原連合自治会が使っている集音マイク。オンライン会議で役立っている(2020年11月25日、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

六原連合自治会では、町内会議でもズームが活用されている(2020年11月12日、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

六原連合自治会では、町内会議でもズームが活用されている(2020年11月12日、京都市東山区のやすらぎ・ふれあい館)

 「あ、映った!」。画面越しに通信相手の顔が見えると、会場でスマートフォンを操作していた高齢者らから歓声が上がった。

 京都市東山区・六原学区の交流施設「やすらぎ・ふれあい館」で昨年11月、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」の研修会が開かれた。地元の六原自治連合会が主催し、社会福祉協議会などの役員ら11人が苦戦しながらも端末の画面に指を滑らせた。

 参加した六原社協会長の木村日出子さん(76)は「最初は孫が利用しているのを見て『何しているの』と思っていた。実際に使うと楽しく、いろいろと使えそう」と興味津々だ。

 研修を行った背景には新型コロナウイルスによって停滞した地域活動への危機感があった。同学区は空き家対策や防災活動など住民主体の取り組みが盛んだったが、4月の緊急事態宣言以降、地域の交流施設が使えなくなり、地蔵盆などの行事も中止になる。町内会長会議も書類のやりとりのみとなり、住民同士で顔を合わせる機会が減った。六原自治連合会事務局長の菅谷幸弘さん(68)は「積み上げてきたものが消えていく。このままではコミュニティーが崩壊する」と不安が募った。

 密を避けつつ地域のつながりを保つにはどうするか。方策として注目したのが、コロナ禍を機に普及したズームなどの情報通信技術(ICT)の活用だった。地域団体の役員には高齢者が多く、ICTの活用は壁が高いかとも思われたが、研修会の講師を務めた自治連合会の伊東能之さん(61)は「年齢は関係ない。どれだけ興味を持てるか」と強調。菅谷さんも「何か行動をしないと」と導入を決断した。

 自治連合会は昨夏ごろから、学区内の交流施設のネット環境やオンライン会議用の集音マイクの整備を進め、町内会やまちづくりの会合などで使えるようにした。2カ所の会場を中継でつないで行う体操教室も始まっている。菅谷さんは「今はまだ入り口。自主防災会などでも使えるよう研修会で裾野を広げたい。浸透させるにはエネルギーがいるが、重ねていくことで当たり前になっていく」と新しい地域交流の形を探る。