【資料写真】あしなが育英会の募金に協力を呼び掛ける学生ら(2019年5月、京都市下京区)

【資料写真】あしなが育英会の募金に協力を呼び掛ける学生ら(2019年5月、京都市下京区)

 親を亡くした子どもらの支援に取り組む「あしなが育英会」(東京都)が、長引くコロナ禍で苦しむ遺児家庭にアンケートした。京都府内では約4割の世帯で収入が減り、9割近くが今後の家計に不安を感じていると回答した。全国でも同様の結果が出ており、同育英会は「経済的事情で進学を諦めたり、学校を途中で辞める子どもらが出てくることを懸念している」と危機感を募らせている。

 アンケートは昨年10月23日~11月5日に実施し、府内では高校と大学の奨学生78人、保護者48人の計126人が回答した。

 仕事への影響を聞いた質問では、保護者48人のうち、「収入が減った」が18人で37・5%(全国36・7%)と最も多かった。これからの収入の見通しは「非常に不安だ」が27人で56・3%(全国47・5%)、「不安だ」が14人で29・2%(全国38%)となり、合わせて85・4%(全国85・5%)に上った。

 自由回答では、奨学金を受け取る府内の高校生や大学生から「就職して母を助けたい」(高校2年女子)、「大学を卒業した後の奨学金の返済や年金などの支払い、そもそも就職先が見つかるのか」(高校3年男子)、「就職がしにくくなり、将来奨学金を返せるかが不安」(大学4年女子)などの切実な声が寄せられた。

 保護者からも「自分が病気にでもなって働けなくなったら、どうなるのかと思うと不安」(正社員50代母親)、「年度更新なので次に仕事があるか分からない」(パート・アルバイト50代父親)、「子どもの大学卒業まで仕事を続けられるか、大変心配」(派遣・契約社員50代母親)との回答があった。

 同育英会で関西エリアを担当する島田北斗さんは「どこにも声を上げられない人たちからのSOSだと受け止めている」と話す。子どもを巡る貧困を社会全体の問題として捉えることが重要と指摘し、「子どもたちを応援してほしい」と支援を呼び掛けている。

 寄付などの問い合わせは同育英会03(3221)0888。