地元住民に案内してもらい、空き家を取材する岡安さん(左)=大津市葛川

地元住民に案内してもらい、空き家を取材する岡安さん(左)=大津市葛川

 人口減や過疎化が進む大津市北部の葛川地区と高島市を応援しようと、同地を偶然訪れて魅了された愛知県の男性が、移住情報提供サイトを開設した。地域の行事やお店などを紹介しており、「多くの人に地域の良さを知ってもらい、移住を考えるきっかけになれば」としている。

 愛知県西尾市の元公務員岡安雅彦さん(58)。2017年12月に葛川地区を偶然訪れ、かやぶきの古民家が残る集落や重要文化財がある明王院、地主神社を見学。「歴史があってすてきなところだ」と感じた。

 だが地区内の喫茶店で、もうすぐ保育園が閉園になると聞いてショックを受けた。「地方が過疎に直面しているのは分かっていたが、葛川地区を訪れて初めて実感した」。何かできることはないかと考え、19年春に退職したのを機に、月1、2回のペースで同地区や隣の高島市に通って取材を重ね、20年8月、移住情報提供サイト「滋賀移住のススメ」を開設した。

 サイトは葛川地区と高島市の二つに分け、歴史・自然・気候のほか、交通手段や買い物場所、医療機関、通信インフラ、教育環境、住宅事情などを地図や写真、動画を交えて紹介。移住した人へのインタビュー、県内の就職相談会や婚活イベントなどの情報も掲載している。

 また「大自然に囲まれた環境で、なおかつ利便性も手放したくないという方には向かない」など、独自の視点でアドバイスする。

 岡安さんは「地方にいながら仕事ができる時代になりつつあり、サイトを通じて多くの人に興味を持って来てもらい、この素晴らしい地域が残っていくお役に立ちたい」と話している。