京都府の要請に応じて午後8時で閉店し、店内の片付け作業をする飲食店(14日午後8時8分、京都市中京区)

京都府の要請に応じて午後8時で閉店し、店内の片付け作業をする飲食店(14日午後8時8分、京都市中京区)

 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が京都府に再発令され、京都市内の繁華街では14日夜、多くの飲食店が府の要請に従って午後8時に閉店した。同7時以降は酒類の提供を止めるため集客も難しく、休業を決断する店も。繁華街では人通りが一段と落ち込み、飲食業界の苦境が鮮明となった。

 クラフトビールを取りそろえる「BEER PUB ICHI―YA(ビアパブイチヤ)」(京都市中京区御幸町通錦上ル)は要請に応じ、午後7時前にスタッフがこの日最後の注文を客に聞いて回った。友人と2人で訪れた会社員の女性(24)は「時短の店が多くて驚いた。仕事終わりに食事する場所が少なくなるが、感染収束のためには仕方ない」と残念がった。

 同店の運営会社は、18日までに市内の居酒屋など全6店を臨時休業する。代表の伴克亘さん(55)は「緊急事態宣言の意義はとにかく感染拡大を防ぐこと。お客様はもちろん、従業員やその家族を守るための苦渋の決断だ」と明かす。

 飲食店が軒を連ねる中京区の木屋町地区では、午後8時すぎに店の明かりが次々に落ちる一方、路上には客引きの姿も。東山区の祇園・花見小路通周辺では、多くの料亭やバーが店頭に時短営業や休業を知らせる掲示を張り出した。

 祇園で50年以上営業する「スナック知」では、昨年11月ごろから客足が激減。店主の山本勉さん(75)は「精神的につらい。店を守るという気持ちを持ち続けるしかない」とこぼした。

 府は時短営業の要請に応じた飲食店などに対し、1日6万円の協力金を支給する。