鷹狩りの技術を学んでいる村上さん(福知山市夜久野町平野)

鷹狩りの技術を学んでいる村上さん(福知山市夜久野町平野)

人から人へ移動させる「振り替え」でタカを手に止まらせる村上さん

人から人へ移動させる「振り替え」でタカを手に止まらせる村上さん

 タカなどの猛禽(もうきん)類を操る「鷹(たか)狩り」の技を、京都市下京区の小学4年村上心夏さん(10)が学んでいる。休日に京都府福知山市内の鷹匠(たかじょう)のもとへ通い、疑似餌を飛ばしてタカを呼び戻すなどの練習に励んでおり、「技術を身に付けて空高くタカを飛ばしたい」と意気込む。

 鷹狩りは野鳥やウサギといった小動物を捕る手法。動物好きの村上さんは昨年、タカを操る人の動画を見て、なぜ鷹匠が少ないのか家族で話し合ったことで興味を持ち、「自分でもやってみたい」と学べる場所を探した。インターネット上の新聞記事を読んで知った福知山市夜久野町の鷹匠、衣川正幸さん(68)を11月下旬から訪ね、タカを放って呼び戻す方法を教わっている。

 鷹匠の訓練は、安全性やタカの飼育面の問題から、家族の反対や練習場所の確保の難しさがある。衣川さんの知る限りでは府内にいる鷹匠は「3、4人程度」。イベントを見に来ても、10代で実際に本腰を入れてやろうとしている人は周りにいないという。村上さんから連絡を受けた時を振り返り、衣川さんは「小学生と聞いて驚いた」と話す。

 タカが人に慣れるまでは時間がかかり、衣川さんは技術の習得に10年以上要した。村上さんも当初はタカの急な動きに驚くなど、「ロボットのように動きがぎこちなかった」(父・健介さん)。徐々に手に据えたまま歩けるようになり、最近はタカが尾の羽を動かさなくなるなど落ち着いた様子を見せている。

 これまで疑似餌の作り方や餌となるウズラの解体にも挑戦してきた。衣川さんは「何事にも一生懸命に頑張っている」と評価。「慣れている人でも山に逃がして呼び戻せなくなったりするなど今後の訓練では難しい部分も出てくる。どれだけ頑張っていけるか」と期待を寄せる。

 「初めて自分の手に止まらせた時がとてもうれしかった」という村上さん。スマートフォンの待ち受け画面もタカの写真に変えた。「ハヤブサは飛び方がとても格好いい。いつか急降下させて自分の腕に止まらせたい」と夢を描く。