<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。松もとれて、ようやく一休みできる頃。1月20日は、正月の行事を締めくくる「二十日正月」で、「骨(ほね)正月」とも呼ばれます。正月料理用に用意した塩ブリや新巻きザケを、骨になるまで食べきる日だからだそうです。子どもの頃は、この日はあら料理がお決まりでした。今は魚屋さんにお願いをしてあらを購入しています。

 ブリのあらや切り身と大根を土鍋でコトコト煮る「ブリ大根」は、大根の下ゆでの代わりに電子レンジで加熱すれば、普段使いの鍋でもおいしく仕上がります。加熱時に出た大根のお汁も使い、薄切りのしょうがをたっぷり加え、一緒に煮た昆布もいただきます。

 こしょうをきかせた「ブリかまの塩こしょう焼き」。仕上げにオリーブオイル、レモンをたっぷり搾ると、脂ののったブリかまも、さっぱりとした味わいになります。

 「ブリとゆずの香り煮」は、ゆずをたっぷり使います。ブリの切り身にうっすら振り塩をして10分置いたら、浮いてきた水分をキッチンペーパーで押さえ、水菜と一緒にだしでさっと煮ます。仕上げにゆず1個分の果汁を搾り入れ、千切りのゆず皮をのせました。

 春の苦味がうれしいのが「菜の花とタイの昆布じめ」です。塩ゆでした菜の花は、酒と水でふやかした昆布の上に隙間なく並べます。もう1枚の昆布にタイの刺し身を同様に並べ、それぞれ昆布を重ね冷蔵庫で1日ねかせます。おめでたいタイなら、家庭でのお祝いにもぴったりです。

 「サバの白みそ煮」は京都らしい白みそを使ってみました。サバの臭みをとるため、フライパンでサバと一緒にネギを焼いています。しょうがも入って食べた後もぽかぽかです。

 「サワラの西京焼き」は、ポリ袋に白みそ、みりん、酒に酒かすを少しだけ入れたみそ床を使います。振り塩をして30分置き、水分を押さえたサワラの切り身を入れて1~3日寝かせます。焼くときはみそを取り過ぎないように。クッキングシートにのせてオーブントースターでも。魚焼きグリルを使うなら弱火でじっくり焼くといいですね。

 冷え込む頃です。どうぞ心も身体もご自愛ください。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。