亀岡市内の光秀ゆかりのスポット12カ所を紹介するパネル。どこかはドラマで取り上げられるだろうか(亀岡市追分町・麒麟がくる 京都亀岡大河ドラマ館)

亀岡市内の光秀ゆかりのスポット12カ所を紹介するパネル。どこかはドラマで取り上げられるだろうか(亀岡市追分町・麒麟がくる 京都亀岡大河ドラマ館)

 戦国武将、明智光秀を描く大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」が放送終了の2月7日まで残り3回となる中、地域振興につなげようとドラマに期待を寄せる京都府の亀岡市が、作中であまり触れられていない。特に、ドラマ本編後にゆかりの地を紹介する番組「麒麟がくる紀行」では未登場だ。市は長年ドラマを誘致し大河ドラマ館開設や関連イベント開催に多額の税金も投じており、関係者はやきもきしながら次の放送を待っている。

 1月14日、亀岡市安町の市役所で開かれた大河ドラマ市実行委員会。委員や事務局から懸念の声が上がった。「ドラマ館がある岐阜市は(ドラマ本編の後に放映される)『麒麟がくる紀行』で5回取り上げられている。亀岡は取り上げられるのか」。出席したNHKエンタープライズ社員は「番組内容の情報は持っていない」と答えるのみだった。

 ドラマ本編は全44回中41回が放送済み。38回から光秀の丹波攻めが始まり、南丹市の園部が「反織田信長勢力の中心地」と描かれ、園部の国衆、小畠永明も重要人物として名前が出た。史実で光秀が丹波攻めの拠点とした亀岡(亀山)はこれまで台詞で地名がさらりと触れられ、41回放送分で亀山城が、捕虜とした丹波の国衆に光秀が対面する場として描かれた。

 一方、「紀行」では一度も取り上げられていない。自治体側は紀行を絶好のPRの場と受け止めるが、「物語をさらに楽しんでいただくための内容を紹介している」というのがNHKの見解。ただ、過去の大河ドラマをみると「真田丸」(2016年)の上田市は6回、「おんな城主直虎」(17年)の浜松市は23回など、ドラマ館設置市は複数回紹介されることが多い。

 ドラマ館は自治体や商工団体などが負担金を出し合い実行委形式で設置、運営する。光秀ゆかりの地が多い亀岡市は負担金だけでも1億円以上を投入しており「紀行で取り上げられないのなら、理由を聞かなければ市民や議会に説明できない」と危機感を募らせる。

 放送は残り3回。望みは残るが市にはいまだに紀行取材の打診はない。市光秀大河推進課は「人気俳優による大河関連番組を亀岡で取材して頂いた際に『紀行』の映像も撮影してくれていると、信じます」と祈るばかり。

 NHKエンタープライズは「ドラマ館を開設したからといって紀行で取り上げると約束する契約ではない」、NHKは「紀行も含めドラマ内容は事前に公表しておらず、取り上げられるかは答えられない」としている。