コロナ禍はコミュニケーションの在りようを大きく変えた。身近にあったはずの手触りが感じられなくなった人がいる。心通わす語らいの場を失った人もいる。京都市下京区のNPO法人「あったかサポート」常務理事、笹尾達朗さん(69)は、感染第1波に見舞われていた昨年5月に血液のがんを患って入院した。たった独りの病室で携帯電話に文字を打ち込み、懸命にメッセージを発し続けていた。社会とのつながりを求めてもがく笹尾さんの日々を、10年以上の親交がある京都新聞記者が見つめる。 
 コロナ禍が、命の手触りを遠ざけていた。