新築された社殿で営まれた遷座祭(京都府綾部市佃町)

新築された社殿で営まれた遷座祭(京都府綾部市佃町)

 「建田(たつた)の金刀比羅さん(建田宝永講)」のご神体を、新築した社殿に移す遷座祭が10日、京都府綾部市の口上林地域で営まれた。住民が1年交代で講元となり、自宅を「神社」にして祭る珍しい形態を309年間続けてきたが、高齢化で担い手が減少。社殿で恒久的に祭った。

 講元を1年間務めた浦入富雄さん(50)宅=同市武吉町=から、木箱に収めたご神体などを手にした講員らが出発。1・3キロ先の社殿(同市佃町)に移した。11日午前7時~午後3時は大祭を社殿で営む。

 建田の金刀比羅さんは、幕府に藩の圧政を直訴した3村の若者3人の偉業を伝え、道中を加護した金刀比羅大権現を千年間祭る講。元3村の武吉町、佃町、忠町の講員らによって続けられている。

 浦入さんは「形が変わっても、3人の若者への思いを大切にしてゆきたい」と話した。ほかの講員たちも祭礼を継承する思いを新たにしていた。