国会議事堂

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 東京五輪・パラリンピックを巡り、新型コロナウイルスの感染状況を危惧する野党幹部から、予定通りの開催を進める政府の姿勢を疑問視する発言が相次いでいる。一方、元冬季五輪メダリストの橋本聖子五輪担当相は感染症対策に全力を挙げると理解を求める。スポーツや五輪の持つ力を訴えている。

 18日の衆参両院の施政方針演説で菅義偉首相は「人類が新型コロナに打ち勝った証として、また東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたい」と従来通りの決意を述べた。

 これに対して、代表質問に立った野党の幹部らは懐疑的な見方を示した。中でも共産党の志位和夫委員長は21日の衆院本会議で、世論調査では大会の中止、再延期を求める声が8割を超えているとして「今年夏の五輪開催は中止し、日本と世界のあらゆる力をコロナ収束に集中すべきだ」と主張した。

 野党第1党の立憲民主党からも今夏の開催を懸念する声が出ている。京都府バスケットボール協会会長でもある福山哲郎幹事長(参院京都選挙区)は18日、記者団に対し4年に一度の大会に懸ける選手の努力を察しつつ、政府の方針には「開催したいというのは気持ちとして分かるが、精神論でただやります、頑張りますという段階ではないのでは」とくぎを刺した。超党派のスポーツ議員連盟に所属する泉健太政調会長(衆院京都3区)も21日の会見で「医療体制やワクチン接種、選手の入国などクリアしないといけない課題はかなりある」と指摘した。

 野党のこうした悲観論に、橋本担当相は22日の閣議後会見で「国内外の感染症拡大の状況や医療体制を考えた時に非常に心配であるという声がそのような発言になっていると思う」と受け止めた。一方でアスリートの姿に励まされる人も多いとして「私自身の経験からも(五輪・パラは)スポーツの枠を超えて世界に大きなメッセージを与える力がある」と個人的な思いを口にした。