自由に創作を楽しむ施設の日常を切り取ったように作品が並べられている展示(京都府亀岡市北町・みずのき美術館)

自由に創作を楽しむ施設の日常を切り取ったように作品が並べられている展示(京都府亀岡市北町・みずのき美術館)

さまざまな思いがこもる作品が並ぶ丹波新生教会園部会堂の展覧会場(京都府南丹市園部町)

さまざまな思いがこもる作品が並ぶ丹波新生教会園部会堂の展覧会場(京都府南丹市園部町)

 京都府の丹波2市1町の障害者支援施設利用者や丹波支援学校生徒らの作品を紹介する展覧会「なんたうん」が、亀岡市北町のみずのき美術館と、南丹市園部町の丹波新生教会園部会堂で開かれている。創作活動時間や休み時間などに自由に制作した作品で、施設内で魅力的な創作活動が日々行われている様子に触れることができる。

 作品はヴィレッジれん、京丹波町共同作業所本所・瑞穂支所、府立丹波支援学校、かめおか作業所、学びの森、かしのきの7施設から計約220点を集めた。いずれもみずのき美術館のキュレーター奥山理子さんや芸術家らが施設を訪れて出会い心を動かされた作品で、ほぼ、初めて世に出た作品ばかり。

 メイン会場の同美術館では、創作活動が行われている施設の日常を伝えるため、展示方法を工夫した。施設内の壁にランダムに貼ってあった鉛筆画をそのままのレイアウトで展示。ちゃぶ台に集まり段ボールの裏やスケッチブックなどに自由に描いている様子を伝えるため、作品を混然一体に展示したコーナーもある。突然ピアノでクラシック音楽を弾く利用者がいる中で抽象画やくだけた作風の紙芝居などが作られている様子を伝えるため、自由に演奏できるピアノも設置した。

 園部会堂では約30点を展示。クマやウサギに似た動物と星をクレヨンなどで描いた女性の作品が目を引く。よく似た構図の絵が幼い頃に表彰された時の喜びが、創作の背景にあるという。牧師の宇田慧吾さんは「自分の思いを言葉で伝えるのが得意ではない人たちが、絵などを通じて自分を表現しながら生きていることを感じてもらえれば」と願う。

 奥山さんは「他都市での展覧会などが難しい今の時期だからこそ近場の施設をしっかり回り出会えた作品。ご飯を食べるように創作が行われる光景や、予測がつかない作品の魅力に触れてほしい」と話す。2月28日までの金、土、日曜、祝日のみ開館。入場無料。