秋晴れの下、馬上から的に矢を放つ射手(21日午後1時40分、京都市北区・上賀茂神社)

秋晴れの下、馬上から的に矢を放つ射手(21日午後1時40分、京都市北区・上賀茂神社)

 日本古来の実戦的な弓馬術「笠懸(かさがけ)」が21日、京都市北区の上賀茂神社で行われた。烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の射手が疾走する馬の上から矢を放って的に命中させるたびに、観客が歓声を上げて拍手を送った。

 笠懸は日本書紀にも記述があり、上賀茂神社では鎌倉時代に後鳥羽上皇が催したとされる。神事色の強い流鏑馬(やぶさめ)とは異なり、的を敵の顔の高さや、伏せた場面を想定して地面近くに置くのが特徴で、同神社は2005年に復活させた。

 境内の芝生に設けた約180メートルの走路に5カ所の的が設けられ、武田流弓馬道(神奈川県鎌倉市)の射手、男女10人が馬を軽快に走らせながら次々と的を打ち抜いた。成績上位者はより小さい的にも挑戦し、約千人の観客が勇壮な伝統行事を熱心に見守った。

 ブラジルから観光で訪れたギーラルミ・フレイタスさん(45)は「日本文化でも特に侍が好きだ。これだけの技術を見せるには、多くのトレーニングを積んでいるのだろう」と感嘆していた。