生徒が寄せた感想文に見入る野口さん(京都府南丹市園部町)

生徒が寄せた感想文に見入る野口さん(京都府南丹市園部町)

 戦争体験を伝えている京都府南丹市園部町の90歳女性の手記を生かした平和学習を受けた園部中の3年生が、女性に感想文を寄せた。「次の世代に伝える」「(過ちを)繰り返さない」。決意を伝える言葉の数々に女性は「思いを受け止めてもらえた」と感謝する。

 同中は昨年末、野口英代さんがまとめた手記「戦争を語る」を用いて授業。学徒動員された飛行機工場での過酷な労働や、次兄や母の死など、戦中戦後に味わった野口さんの体験を伝えた。國府常芳校長(60)は「生きる時代は選べない。同様の経験を皆さんもしたかもしれない」と130人に語り掛けた。

 同じ10代を戦火の下で生きた野口さんの心情に思いをはせた生徒たちは、「命の重さを一人一人が感じ取らなくてはいけない」「先人の思いを継いでいく」「すべての学校で平和学習を行う必要があると思った」といった感想を届けた。

 野口さんは文章に赤い線を引いて何度も読み返し、学びの深まりを喜んだ。野口さんは「終戦から75年が過ぎ、平和学習を行う学校も減っているのではないか。手記を生かしてもらい、一言や二言では言い尽くせないほどうれしい」と話した。