滋賀県内の簡易宿所がこの5年間で1・4倍に増えている。旅館業法の規制緩和で営業を始めやすくなり、農家民宿の開業や、営業日数に制限がある民泊事業の代わりに許可を得るケースが増えているとみられる。今年6月に施行された住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく民泊施設とともに、簡易宿所も増加傾向が続きそうだ。

 滋賀県と大津市によると、2013年度の簡易宿所は222施設。14年度248施設、15年度286施設、16年度291施設と年々増加し、17年度には317施設になった。

 県生活衛生課は、地域活性化の一環で市町などが農家民宿の開業を働きかけたことが影響したと分析。一方で、16年度から面積やフロント設置などの要件が緩和され、一般住宅でも簡易宿所の許可を得て観光客らを有料で泊める民泊事業ができるようになったことも大きいとみている。

 保健所別で最も簡易宿所が多かったのは高島管内。5年間で38施設から81施設に倍増し、高島市は「観光協会に農家民宿として登録するケースも増えているようだ」と指摘。長浜(66施設)、東近江(65施設)の両保健所管内も多かった。

 58施設ある大津市は、民泊新法に基づく民泊は営業日数が最大180日に制限されることから「通年営業できる簡易宿所での営業を選ぶ人が増えているのではないか」とみている。

 一方、滋賀県が民泊新法に基づいて届け出を受理した民泊施設は9月末で36件。「まだ徐々に増えている状況」(県観光交流局)だという。