滋賀県庁

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 滋賀県は2021年度から、インターネット上の県民の意見を収集する取り組みを始める。短文投稿サイト「ツイッター」や検索サイト「ヤフー」の分析データの提供を受けるほか、ネット通販大手の楽天と連携して県内会員の傾向分析も行う。従来手法では把握しにくい県民の要望や意識を抽出し、施策に生かすとしている。

 県は、県民の意見を「知事への手紙」としてネットやファクスで受け付けたり、無作為抽出した3千人への「県政世論調査」でニーズを把握したりしている。

 本年度は知事への手紙が急増し、12月末までに8173件(暫定数)と、昨年度までの年千件前後に比べ8倍以上も寄せられた。全体の約9割が新型コロナウイルスに関する内容で、4月の緊急事態宣言発令時に休校延長を求める意見など学校関連が2450件、PCR検査の拡充要望など医療関連が671件に上った。

 ただ「一部の積極的な人に偏りがちで、若者や外国籍住民、ネットを使わない高齢者らの声は届きづらい」(県広報課)といい、感染対策で県民に負担の大きい行動変容を求める際にも、幅広い意見を十分に参考にできたとはいえないという。

 県は、ツイッターの投稿内容を分析したマーケティング用データの活用を始める。「琵琶湖」「滋賀」などのキーワードを含む投稿の分析データを情報サービス会社から購入する。ヤフーの検索履歴のビッグデータを活用できるライセンスも取得する。

 楽天との取り組みは、20年11月に締結した包括連携協定の一環。県内の楽天会員ID保持者の購買・検索履歴や分析ノウハウの提供を受け、「環境意識」「子育て・教育」などへの関心度を年代や地域別に把握するといったことを想定している。試行を経て22年度の本格実施を目指す。楽天によると、包括提携を結んでいる38自治体中、こうした取り組みは初めて。

 いずれのデータも、個人を特定できない形で提供されるという。

 県広報課は「リアルな県民ニーズを知る機会にしたい」としている。ネットを使わない人らの声も聞き取るために、無作為抽出した県民に集まってもらい、県政課題について普段感じていることを自由に話し合うタウンミーティングも企画するという。