亀岡市長に現職の桂川孝裕氏が再選された。ベッドタウンとして発展した市の人口減少が加速するなか、まちづくりのかじ取りを引き続き担うことになる。

 桂川氏は1期目に全小中学校へのエアコン整備などを進め、ふるさと納税は目標の年間1億円を大きく上回り、6億円に伸ばした。

 相手候補に大差をつけての再選は、そうした手腕が評価されたためだろう。選挙では自民党や公明党、連合京都が全面支援し、市議の大半が支持に回った。

 しかし、投票率は36・12%と前回より8・33ポイント下がり、過去2番目に低かった。

 前回の府立京都スタジアム建設の是非ほど大きな争点がなく、有権者の関心が高まらなかったのは残念だ。

 そうした中で注目されたのは、プラスチック製レジ袋提供禁止条例案の評価だった。「環境先進都市」を掲げて市内の全店舗を対象とし、来年夏の施行を目指している。桂川氏はあえて選挙前に素案を示した。

 違反店名を公表する罰則を盛り込んだが、相手候補からだけでなく、支援者の中からも反対の声が聞かれた。

 プラスチックごみの削減は世界的課題だ。条例案は時代を先取りしている半面、レジ袋は日常生活に浸透している。

 なぜレジ袋だけ禁止するのかといった市民の素朴な疑問に、しっかり答えなくてはならない。

 スタジアムはJR亀岡駅北側に完成間近となり、にぎわいづくりや観光振興に期待する市民も多い。2期目では活用や渋滞対策など、より具体策が問われる。

 小中学校のエアコン整備以外にも、1期目は子ども通院医療費補助を拡充し、中学校給食実施の代わりに選択制デリバリー弁当を導入した。長年の懸案だった火葬場移転の方針も示した。

 京都市に隣接し「10万人都市」を目指した市の人口は、約9万5千人をピークに減少し、現在は約8万8千人、2040年には6万6千人まで減ると推計される。

 人口減を前提としたまちづくりが必要だが、桂川氏のリーダーシップについては、トップダウン色の強さを指摘する声もある。

 市は今後、スタジアム周辺の渋滞対策やレジ袋禁止条例案、火葬場移転の市民説明会を開く。

 桂川氏が施策を確実に実行するには、批判にも耳を傾け、これまで以上に丁寧な説明を尽くすことが求められる。