服飾の技術を生かしてワンピースなどを手がける合田さん(東近江市八日市町)

服飾の技術を生かしてワンピースなどを手がける合田さん(東近江市八日市町)

準備する店には新たな麻製品に生まれ変わる反物が並ぶ

準備する店には新たな麻製品に生まれ変わる反物が並ぶ

 3月に任期を終える滋賀県東近江市の地域おこし協力隊の合田容子さん(44)=同市八日市町=が、五個荘地域などで伝統的に生産されてきた麻の工場に残された布をワンピースなどとしてよみがえらせようと活動している。わずかな不良箇所のため売れない麻布を集め、魅力ある商品として送り出す。物を無駄にしない「始末してきばる」という近江商人の心意気で春のショップオープンを目指し、準備を進めている。

 合田さんは2018年、東海地方から五個荘地区に移住。近江商人が扱っていた麻製品に魅了されるとともに、稼働中の工場にある麻布の存在に気付いた。「高品質でもわずかな不良箇所で反物として売れない。そこだけ除いて服を作れば、捨てなくてすむ」。服飾の専門学校で学んだ経験を生かし、反物を買い取り、製品化ビジネスを思いついた。

 開店準備を進める店頭には、肌触りの良い麻のワンピースやブラウスが掛かり、棚に並ぶ反物はいずれも色も質感もいい。色を選び、サイズを伝えれば、オーダーメードに近い形で好みの服が出来る。「野菜は規格から外れても、食べられる。売れない麻布を売れる商品に生まれ変わらせることは、近江商人が物を大事にして商売した発想と同じ」と力を込める。