全層循環が3年ぶりに確認された琵琶湖

全層循環が3年ぶりに確認された琵琶湖

全層循環のイメージ図

全層循環のイメージ図

 琵琶湖の北湖で酸素を多く含む表層の水が下層の水と混ざり合う「全層循環」が2年連続で確認されていない問題で、滋賀県の三日月大造知事は2日、全層循環が3年ぶりに確認されたと定例会見で明らかにした。全層循環は「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれるが、未完了が原因とみられる湖底の低酸素水域の拡大で、生態系への影響が懸念されていた。

 県によると、高島市今津沖にある水深90メートルの第一湖盆で、調査5地点で、1リットル当たり10ミリグラム前後の酸素濃度を1日に観測した。三日月知事は「地球温暖化の影響に危機感があるが、全層循環が確認できてほっとした」と述べた。

 全層循環は、冬場の冷え込みで酸素を多く含む表層の水が比重を増し、下層の水と混ざり合う現象で、生態系の維持に不可欠とされる。昨年は第一湖盆で水深80メートルまでしか表層の水が到達せず、2019年に続いて全層循環が未完了だった。イサザなどの湖底の生物への影響が懸念され、県が観測態勢を強化していた。