京都府立京都スタジアム(京都府亀岡市追分町)

京都府立京都スタジアム(京都府亀岡市追分町)

 京都府立京都スタジアム(亀岡市追分町)建設への公金支出を違法として、府と亀岡市を相手に建設費の返還などを求めていた住民訴訟の判決が2日、大阪高裁であった。志田原信三裁判長は一審の京都地裁判決に続き、「過大な来場者予測」や「国天然記念物アユモドキへの影響」など、住民側の訴えを退けた。

 住民側は府が支出したスタジアム事業費約156億円と亀岡市の土地購入費約20億円について、府と市に対し山田啓二前知事と桂川孝裕市長に返還請求するよう主張していた。

 争点の一つは、府が京都サンガFCのホーム平均入場者数を1万人として算出した費用対効果。住民側の過大との指摘に対し、志田原裁判長は「平均1万人と見込むことが不合理であるとまでいうことはできない」とした。2020年シーズンのホーム観客数は新型コロナウイルスの影響もあり、平均入場者数は3千人強で、最高8589人だった。判決では「公の施設である以上、事業の採算性のみで建設の当否を判断するのは相当とはいえない」とも加えた。

 アユモドキへの影響については、「アユモドキ保存に影響を及ぼしたことを認めるに足りる証拠はない」とした。

 原告団の高向吉朗亀岡まちづくり研究会座長は「税金の無駄遣いを追及したかったが、この判決内容ではなんでも通ってしまい不当だ。今後どうするか考えたい」とした。

 京都府と亀岡市は「主張が全面的に認められた妥当な判決」としている。