ガラシャの「輿入れ」を再現した動画の一場面(長岡京市)

ガラシャの「輿入れ」を再現した動画の一場面(長岡京市)

 大河ドラマ「麒麟がくる」の最終回を7日に迎えるのを前に、京都府長岡京市がかすかな期待を寄せている。新型コロナウイルス感染拡大で施策の見直しを迫られ、ドラマ中では、市内の恒例行事で再現してきた「輿入れ」は描かれなかったが、最終回は「本能寺の変」と発表。市内にあった勝龍寺城は、明智光秀が最期の夜を過ごした城とされており、最終回に登場するか、担当者が注目している。

 大河ドラマは、誘致を続けてきた市の念願で、城跡にある勝竜寺城公園のリニューアルなど、放映決定後から施策に取り組んできた。コロナ禍で方針転換を強いられ、勝龍寺城で新婚時代を過ごした細川ガラシャらに市民が扮(ふん)する「長岡京ガラシャ祭」も中止に。芦田愛菜さんがガラシャを演じたドラマでも、祭りのメインイベントである輿入れは取り上げられなかった。

 ただ放送を契機に、関心がすでに広がりつつあると市はみている。ガラシャ祭実行委員会(事務局・同市)は、祭の中止を受けて昨年11月から関連動画を計14本制作、投稿サイト「ユーチューブ」で流している。時代考証に基づいた輿入れの再現映像や、城郭考古学者の千田嘉博氏による勝龍寺城の解説、国際日本文化研究センター所長の井上章一氏らによる記念シンポジウムも配信。今年に入って視聴回数は増え、多くが1万回を超えた。各メディアでも勝龍寺城が取り上げられているという。

 最終回は「本能寺の変」。主君の織田信長を討った光秀は、「山崎の戦い」で敗走し、勝龍寺城で最期の夜を過ごしたとされている。市は、これまでガラシャを中心に発信してきた勝龍寺城について、本年度は「光秀最期の城」としても打ち出してきた。「大河ドラマを、魅力発信への足がかりにしたい。ガラシャや勝龍寺城、そして光秀が築こうとしていた社会への思いがどのように描かれるのか。最終回まで期待している」としている。