こけむした風情が好まれる一方で、傷みも進んでいた摩気神社の拝殿(京都府南丹市園部町竹井)

こけむした風情が好まれる一方で、傷みも進んでいた摩気神社の拝殿(京都府南丹市園部町竹井)

 京都府南丹市園部町竹井の摩気神社の拝殿のかやぶき屋根が十数年ぶりにふき替えられる。3月上旬に作業が始まる予定。写真愛好家らに人気のこけむしたたたずまいを楽しめるのはあと1カ月ほど。「撮影したい人はお早めに」と関係者は促す。

 摩気神社は格式が高く、1079年に白河天皇が行幸したと伝わる。同神社によると、時代劇などのロケ地としても人気で、俳優の木村拓哉さんも訪れたという。

 拝殿は日が当たりにくい北を向いているため、こけが生える。静謐(せいひつ)な雰囲気が好まれ、インターネット上に写真が多く投稿されている。上田榮英(よしひで)宮司(75)は「『こけが素晴らしい』と言われる」と語る。一方で、こけに加え、鳥がかやをつつくのが傷みにつながり、近年は一部で雨漏りがしていた。柱などが腐りかねないため、ふき替えを決めた。

 氏子が刈った長さ約3メートルのススキをまとめた直径30センチ前後の束を計700束使い、3月上旬から1カ月かけて同市美山町のかやぶき職人が改修する。

 総代の小寺和夫さん(72)は「カメラマンには『今のうちやで』と伝えているが、美しくなった屋根も見てほしい。無事に成功させたい」と話す。