テレワーク用にプラッツが開発した座椅子(京都市右京区嵯峨天龍寺造路町)

テレワーク用にプラッツが開発した座椅子(京都市右京区嵯峨天龍寺造路町)

 新型コロナウイルスの影響でテレワークの普及が進む中、京都市右京区の老舗寝具店が専用に開発した座椅子が、人気を集めている。長時間座っても腰が痛くなったり、姿勢が崩れたりしないよう形状が工夫され、販売開始の昨秋から300個以上が売れた。社長は「時代に合わせた商品作りをしたい」と意気込む。

 1892(明治25)年に創業した、同区嵯峨天龍寺造路町の「プラッツ」。布団や枕、クッションなどを設計や製造、販売している。身体障害者向けのオーダーメード商品も手掛けてきた。

 座椅子を開発したきっかけは、昨夏から座布団が売れ始めたこと。購入客の大半は和室でのテレワーク用に使っていた。量販店の座椅子を使っている客からは「金属製のフレームが体に当たって痛い」などの声もあり、新たに設計を始めた。

 完成した座椅子は背中や臀部(でんぶ)の部分が盛り上がり、座った際の負荷を分散させている。体が前方に滑るのを防ぎ、姿勢を保持しやすくした。内部のウレタンも一般的なものより硬く、フレームが目立たないようになっている。10月の販売開始から人気を集め、5代目社長の加藤就一さんは「予想以上の売れ行きだった」と振り返る。

 嵯峨嵐山地域に立地する同店はコロナ禍以降、インバウンド(訪日外国人)の激減により、売り上げが大きく減った。しかし、加藤さんは「テレワークなどの新たな需要も生まれた」と話す。「コロナでライフスタイルは大きく変わった。これまでに培ってきた技術を生かす商品を考えていきたい」と前を向く。