大津市役所

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 大津市立保育園の園児(6)が抱える性別への違和感や受診歴を市が保護者に無断でホームページに掲載していた問題に関連し、園児の母親(35)が4日、園児に対するいじめについて調査するよう市に申し入れた。事実確認や再発防止の推進などを求め、「いじめから子どもを守るのは大人としての責務。同じような被害が繰り返されないようにしてほしい」と訴えた。

 母親などによると、園児は2019年4月に4歳児として途中入園。戸籍上は男性だが、自身を女性と認識し、女児が好む服装や髪形、持ち物で登園してところ、他の園児から暴力や悪口、仲間はずれなどのいじめを受けた。母親らは、園や園を所管する市幼児政策支援課に被害を訴えたが、「じゃれあい」「成長過程」などと言われ、具体的な対応はなかったという。

 昨年9月末に市いじめ対策推進室に相談。その後、市幼児政策課はいじめを認め、同11月に市長名の謝罪文書を出した。母親は市からの経過報告書も受け取ったが、内容が不正確でずさんだったという。現在、園児は不登園状態で、円形脱毛症や適応障害を発症し「死にたい」と話すこともあるという。

 いじめ防止対策推進法や市条例では、いじめが認定されるのは小学生以上とされ、幼児は明確に対象とはされていない。この日、弁護士と市役所を訪れ、乾一彦・幼児政策課長に申し入れ書を手渡した母親は記者会見し、「小学校入学前の行為はいじめに当たらず、入学後はいじめになる。その線引きは必要なのか。未就学児でもいじめが起きるということを、保育園と市にはしっかり理解してほしい」と話した。