求職相談などで窓口に訪れた人たち(京都市中京区・ハローワーク西陣烏丸御池庁舎)

求職相談などで窓口に訪れた人たち(京都市中京区・ハローワーク西陣烏丸御池庁舎)

電話応対する職員。緊急事態宣言の再発令で電話での相談依頼も増えているという

電話応対する職員。緊急事態宣言の再発令で電話での相談依頼も増えているという

 新型コロナウイルスの影響が長期化し、京都府内の雇用情勢が悪化している。緊急事態宣言が延長される中、飲食、小売り、サービス業界は軒並み窮地に立たされ、雇用維持は限界に近づく。各地のハローワークでは求職相談が増加し、しわ寄せを受けた非正規雇用の女性や外国人らは深刻な生活苦に直面している。

 「外国人はホテル以外での再就職は難しいのか…」

 1月下旬の京都市中京区のハローワーク西陣烏丸御池庁舎。相談に訪れたフィリピン人の女性は不安な表情で話した。勤務先だった市内のホテルは昨春の感染拡大「第1波」で業績が悪化し、昨年3月に解雇された。1年近く職を探し続けているが、条件に合う仕事がいまだに見つからない。

 来日して30年余り。シングルマザーとして長男を育てた。帰国は今更できず、失業保険の給付は6カ月で途絶えた。わずかな貯金を取り崩すが、月6万円の家賃が重く、携帯電話は料金滞納で昨年11月に回線を切断された。節約のためにこたつで寒さをしのぎ、スーパーでは必ず夕方以降の値下げ品を購入する。「1円も多く使えない。遊びにもどこにも行っていない」

 コロナ禍が直撃した飲食、観光、小売りなどの業界は従業員の中でアルバイトやパート、派遣など非正規雇用が多い。京都労働局によると、府内の有効求人倍率(季節調整値)は昨年8月に6年6カ月ぶりに1倍を下回り、直近の同12月も0・97倍と低下傾向が続く。

 コロナ関連で解雇や雇い止めに遭った人は、見込みを含めて1月29日時点で1058人。ただハローワークに相談に訪れた企業を対象にした調査のため、実態はさらに多いとみられる。京都労働局は、緊急事態宣言の延長によって「雇用情勢が2月以降さらに厳しくなるかもしれない」(金刺義行局長)と危機感を深める。

 市内のシングルマザーの40代女性は現在、スキルを身に付けるためパソコン教室に通っている。祇園でホステスをする傍ら、ホテル清掃なども掛け持ちしてきたが、昨年4月以降は完全に仕事がなくなった。

 同居する長女が昨年就職し、給料の一部を家計の足しにしているが、娘に頼り続けるわけにもいかない。現在は職業訓練の給付金の支給を待ちつつ、「早く技能を身に付けて仕事を見つけたい」と言う。

 「コロナ不況」の長期化で1人の求職活動期間も長引く中、ハローワークでは職業訓練の受講相談が足元で増加している。烏丸御池庁舎では1月の1カ月間で、前年同月比3割増の799件の相談が寄せられた。丸谷正美・就業支援部長は「コロナ禍で特定の業界が大打撃を受けたため、同じ業界での求職が難航している。未経験の業種で仕事を探さざるを得ない人が多い」と背景を説明する。