香川県・小豆島のニホンザルの「サル団子」。内側にいて口を大きく開けているのが第1位の雄(石塚研究員提供)

香川県・小豆島のニホンザルの「サル団子」。内側にいて口を大きく開けているのが第1位の雄(石塚研究員提供)

 食べ物を得る際などに群れの中の順位が反映されるニホンザルは、寒い冬に集まって「サル団子」を作る時に高順位ほど暖かいより内側の位置にいることが多い-。そんな研究成果を京都大霊長類研究所の石塚真太郎研究員が発表した。動物の寒さ対策について理解を深める上で重要な知見といい、英科学誌「ビヘイビアラル・プロセシズ」にこのほど掲載された。

 寒い時に仲間同士で体を接触させ合い密集する行動はコウテイペンギンなど多くの動物で見られ、ニホンザルの場合は「サル団子」と呼ばれている。ただ群れ内での順位と、密集行動や寒さ対策との関連性は詳しくは分かっていなかった。

 石塚研究員は香川県の小豆島に生息する約150匹のニホンザルの群れを2017年12月に調査。計100件のサル団子を撮影して雄6匹の位置を分析した。すると第1位の雄が接触しているサルの数は平均5・47匹なのに対し、第2位は3・63匹、第5位は3・16匹で、第6位は写真の中で確認できなかった。また体の周囲の半分以上が他のサルと接している雄を「サル団子の内側にいる」と定義して分析すると、内側にいる割合は第1位が63・0%、第2位が41・7%などと順位が高い雄ほど内側にいる傾向が示された。

 石塚研究員は「今回は雄のみだが、今後は雌の順位との関係やサル団子に参加することで実際に得られる熱量なども分析したい」と話している。