山城地域に住む子育て世帯などに食料を届けているNPO法人「セカンドハーベスト京都」の澤田政明理事長

山城地域に住む子育て世帯などに食料を届けているNPO法人「セカンドハーベスト京都」の澤田政明理事長

 新型コロナウイルスは、生活困窮者の生活に大きな影響を及ぼした。京都府の山城地域に住む子育て世帯などに食料を届けているNPO法人「セカンドハーベスト京都」の澤田政明理事長に、コロナ禍の活動について聞いた。

 ―学教給食のない長期休暇中に、就学援助世帯へ食品を届ける活動を2018年から続けている。

 「子どもが自宅で過ごす時間が増えると、食費がかさみ経済的な負担が増す。困窮者世帯の保護者は、パートといった不安定な働き方をしている。新型コロナの影響で職場が臨時休業となって収入が減るケースが多い。『仕事を辞めざるを得なくなった』という声のほか、ある母子家庭では、元夫の収入が減り養育費がもらえないという話もあった」

 「手元のお金が少なくなると削られるのが食費で、親子の健康への不安を取り除く支援が重要だ。食材の受け渡しを通じて、孤独感や不安感の解消にもつながった」

 ―新型コロナの感染拡大は長期化している。

 「昨春の一斉休校に合わせて急きょ計4回、八幡市と京都市に住むのべ310世帯に食料を配った。国が1人10万円を配る特別定額給付金で家計のやりくりに一定の効果はあったが、それも一時的だった。夏休み期間も八幡市や宇治市の約400世帯に食料10キロを配った」

 ―就学援助世帯だけでなく、自治体や社会福祉協議会の紹介で生活困窮者にも食料を送っている。

 「2020年度は昨年度と比較して相談件数が倍の約130件に上っている。30、50代の男性からの相談が多く、新型コロナが働き方に大きな影響を与えたことが分かる。生活保護の申請中で、お金がない人に食料を送った。頼る先がない人から直接問い合わせをもらった例も数件ある。制度のはざまで今日明日食べるものがなく困っている人を救うことが大切だと強く感じる」

 ―今後の活動について必要となるのは。

 「いまつながりがあるのは、食料がなく助けを求めている子育て世帯や生活困窮者。ネグレクト(育児放棄)を受ける子どものように自分からSOSを出せない人への支援を強化したい。自治体の関係者は私たちの活動を頼ってほしい。食を支えるため柔軟に対応ができる」

 ―求められる食材は。

 「保護者が仕事で家にいない間に子どもだけで食べられるレトルト食品類が好まれる。コメやパスタなど主食も必要とされる。コロナ禍で個人の寄付が増えたのは本当にありがたい。一定以上の在庫を抱えるためには企業の力がどうしても必要になる。食料品を取り扱う企業に協力を呼び掛けたい」

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 セカンドハーベスト京都では、食材の寄付を募っている。送り先などの詳細はセカンドハーベストのホームページで確認できる。問い合わせはメールアドレスinfo@2hkyoto.orgへ。

 さわだ・まさあき レストランの料理人のほかタクシー運転手やアパレル系の会社員などの経験を経て、2015年にNPO法人セカンドハーベスト京都(京都市東山区)を立ち上げた。54歳。同市伏見区。