西田さんの絵があしらわれたカレンダー。2月は鬼、5月はこいのぼりが楽しめる(京都府南丹市園部町・SeedS)

西田さんの絵があしらわれたカレンダー。2月は鬼、5月はこいのぼりが楽しめる(京都府南丹市園部町・SeedS)

気になる音を遮断するイヤーマフを付けながら絵を描く西田さん(京都府南丹市園部町・発達障害を考える会 ぶどうの木)

気になる音を遮断するイヤーマフを付けながら絵を描く西田さん(京都府南丹市園部町・発達障害を考える会 ぶどうの木)

 京都府南丹市園部町のNPO法人「発達障害を考える会 ぶどうの木」が発行したカレンダーが人気だ。事業所で働く19歳の男性が描いただるまや鬼などの絵があしらわれ、「かわいい」「癒やされる」と評判を呼ぶ。

 同町の西田魁(かい)さんが手掛けるほのぼのとした絵を生かした。自閉症スペクトラム障害の西田さんは、コースターの作成や野菜への水やりといった仕事の休憩時間に、クレヨンで紙にブドウなどを描く。支援する林益郎さん(41)は「集中して、ぱっと完成させる」と話す。「休憩」という概念が薄く、手持ちぶさたな状態が不得意な西田さんにとって、絵を描くのは大事な時間だという。
 紙へのこだわりから、できた作品を破くことがあったのを踏まえて周りが工夫。ポストのような差し込み口を設けた箱を用意し、絵を中に納めるようにした。視界から紙が消えると落ち着くため、作品を残せるようになった。増える絵を多くの人に見てもらいたいと考え、初めてカレンダーを作った。
 卓上型と縦長があり、2月は節分の鬼、3月は花などと季節感を出した。300円で販売しており、用意した40部の大半が売れた。今後、増刷も検討する。
 絵は、ぶどうの木が営むカフェ「S(シ)eed(ーズ)S」にも飾っている。ポストカードにすることも考えたいという。
 林さんらに見守られながら作画を楽しむ西田さん。絵は好きかと聞かれると、「好き!」と笑顔を見せた。