旧亀山城前に建立された初代城主、明智光秀の銅像(亀岡市古世町)

旧亀山城前に建立された初代城主、明智光秀の銅像(亀岡市古世町)

 新型コロナウイルスの影響による中断を挟み、今月7日終了したNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。主人公明智光秀ゆかりの京都と滋賀の各地では、本編はもちろん、関連の史跡を語りと映像で伝える「紀行」で地元が紹介されるかどうかにも関心が集まった。紀行の登場回数は京都と滋賀で同じだったが、大河ドラマに描かれる機会が少ない地域ほど期待が高かっただけに、喜びにも濃淡が出ている。

 光秀の妻熙子(ひろこ)が亡くなった回の紀行では、大津市の西教寺と境内の墓が紹介された。僧侶で同寺社会部主事補の前阪良樹さん(52)は「ドラマは光秀の前半生に焦点が当たると聞いていたので、坂本城をはじめ滋賀の場面はカットされるかと心配していたが、放映されてよかった」とほっとしている。

 「期待していなかったので驚くとともに、ありがたく思った」。本編で園部の地名や国衆小畠永明の名が登場した南丹市では、園部文化観光協会の松村賢治会長(72)が喜びを語った。「ちょうど小畠氏の居城跡の整備が始まるところ。追い風になった」

 福知山市は本編では描かれなかったが、最終盤の2回、紀行に福知山城と御霊神社が登場。官民でつくる福知山光秀プロジェクト推進協議会の中野裕行事務局長(56)は「丹波攻めをもっと取り上げてほしかったが、ゆかりの地として全国にアピールできた」と笑顔で話した。

 クライマックスの「本能寺の変」出陣の地である亀岡市だが、本編でほとんど触れられず、紀行では結局紹介されなかった。市光秀大河推進課の松本英樹課長は「紀行に取り上げられることだけが目的ではないものの、やはり期待していた。コロナの影響だろうが、本能寺の変の前後は迫力ある合戦シーンに欠けたように思う」と諦め気味に話した。