月2回配布される「市民しんぶん」

月2回配布される「市民しんぶん」

 「京都市が無償で全戸配布している『市民しんぶん』が配布されない」といった相談が、京都新聞社の双方向報道「読者に応える」に寄せられた。調べてみると、全戸配布とうたっているが実際の配布率は約83%だったことが分かった。市が配布を委託している市政協力委員からも「配布が負担だ」と見直しを求める声もある。市は現行制度を維持する考えだが市民からは「制度自体が現状に合っていないのでは」との指摘も出ている。

 西京区に住む女性(52)は1月末、古紙回収の日時を確認しようと市の環境政策局に電話で問い合わせた。職員から「市民しんぶんに掲載している。自治会に入っていなくても配布される」と説明を受けた。女性の自宅は新興住宅地で市民しんぶんが届いていなかったため西京区役所に連絡すると、職員に「現状では配布は難しい」と返答されたという。

 女性によると、地域の自治会の役員と市民しんぶんを配布する市政協力委員を兼務している人が多く、「これ以上委員の負担を増やせない」と説明を受けた。女性は「人がいないのに無理して配ってとは言わない。全戸配布とうたっているなら郵送にするなど仕組みを変えることも必要ではないか。等しく住民サービスを受けられていない」と市の対応を疑問視する。

 市民しんぶんの配布を巡り、受け手だけでなく配る側からも疑問の声が上がり、過去には自治会から配布方法の見直しを求める陳情も市議会に提出された。伏見区の藤森学区自治連合会は昨年9月、市民しんぶんを配布する住民が高齢化していることなどを理由に業者配布などを求めた。

 これに対し、10月の市議会文化環境委員会は現状の配布方法を継続する考えを示した。市の担当者は「配ることによって市政協力委員に地域のことを知ってもらうことになるし、業者に配布を委託すれば経費も要する」と説明する。市民しんぶんが配布できていない約17%については「コンビニや役所で設置している」とし、全市版と区版併せてネットで見られるようデジタル化していることを強調する。