入賞作はいずれも作者の工夫と努力が伝わってくる力作ぞろいでした。被写体の魅力をさらに引き出そうとする意欲的な取り組みが結実した結果といえます。

 新型コロナウイルス感染拡大の収束もまだ見通せない状況です。みなさんも感染防止に気を配り、撮影に臨んでください。

 最優秀賞は、藤原さんの「氷情」を選びました。寒波が作り出した氷の造形美「しぶき氷」を夕日の光で味付けしたアイデアが光ります。写真の題名もよく考えられています。

 優秀賞は、スローシャッターの撮影テクニックが冴(さ)えた伊東さんの「師走の激流」です。流し撮りのお手本のような高い完成度です。坂本さんの「輝く宝石」は、最優秀賞と同じ「しぶき氷」を題材にした作品です。こちらは、星が瞬く冬の夜空を借景に、わずかな光に浮かび上がった被写体はまるで生きているかのようです。

 佳作では、紅葉したメタセコイア並木と虹のコラボレーションが鮮やかな伊藤さんの「高島の虹」が秀逸でした。色彩が素晴らしく、一期一会の瞬間が感じられる1枚です。(写真部長 奥村清人)

最優秀賞 「氷情」(草津市・烏丸半島) 藤原 厚士

デジカメ、16~35ミリレンズ、F20、1600分の1秒、ISO500

【評】自然が作り上げた氷の造形美もさることながら、夕日の色で氷を染めるアイデアが素晴らしい。さらには、氷の隙間から比叡山の山並みを見せる心憎い演出も光ります。

優秀賞 「師走の激流」(保津峡) 伊東 克己

デジカメ、55~300ミリ、F32、25分の1秒、ISO640

【評】保津川の激流をスローシャッターを使い表現した作者の高い技量が光ります。流れを下るカヌーを望遠レンズでしっかりと追いながら、カヌーがぶれないように、息を止めて静かにシャッターを切る。撮影の様子が目に浮かぶようです。

優秀賞 「輝く宝石」(守山市の琵琶湖岸) 坂本 幸太

デジカメ、12~24ミリ、F2.8、15秒、ISO1600

【評】冬の星座がまたたく夜半、湖岸に浮かび上がるしぶき氷をローアングルで捉えました。夜の静寂感と冴え冴えとした氷の質感描写が素晴らしい作品です。

以下佳作

「保津川下り最終便」(右京区・保津峡展望台から望む) 舟山 周

 

「高島の虹」(高島市マキノ町) 伊藤 京子

 

「雪の日」(右京区・広沢池) 田中 はるお

 

「残り柿」(高島市マキノ町) 千々岩 重毅

 

「秋纏う風神雷神」(東山区・建仁寺) 田中 雅之

 

「茶畑の曲線美」(京都府和束町) 富永 良明

 

「秋の名残り」(左京区・三千院) 塩見 芳隆

 

「錦秋の通天橋」(東山区・東福寺) 小崎 忠信

 

「祈り」(宇治市・興聖寺) 表 弘明

 

「赤い池」(西京区・大原野神社) 村井 義治