東京から綾部に移住した思いを話す佐々木さん夫妻(綾部市位田町)

東京から綾部に移住した思いを話す佐々木さん夫妻(綾部市位田町)

 2020年の総務省の人口移動報告を京都府北部の7市町で見ると、全市町で転出超過が続く結果となった。進学や転勤者を含む結果では人口流出が続いているが、各市町に移住実績を取材すると20年度は約90世帯で、中丹地域を中心に地方移住が増える兆しがある。関東圏からの問い合わせが増えており、市町はコロナ禍後の移住者増に期待を寄せている。

 昨年の転出超過は、舞鶴市が前年より42人増の550人と最も大きく、福知山市が284人、京丹後市が213人、綾部市が103人、宮津市が100人、与謝野町が86人、伊根町が18人。福知山市は前年比126人、与謝野町は124人、京丹後市が17人、超過数が縮小したが、4市町は超過が拡大した。

 一方で綾部市の20年度の移住実績は19年度より6世帯増の26世帯61人。市は「大学がないので若者転出は避けられず、転出超過の結果となっている。UIターンを増やすべく努力しており、緊急事態宣言で20世帯ほど、移住案内を待ってもらっている。コロナ禍が収まれば移住者は増えるのでは」と期待する。

 福知山市も9世帯増の20世帯32人。市は「関東圏など、関西以外から移住の相談が増えている」と手応えを感じている。

 舞鶴市は19年度の15世帯37人を2世帯上回る見込みで推移。市は「関心のある人は増えているが、移住には2~3年かかり、すぐに実績に反映されない」とみている。与謝野町も3世帯増の6世帯13人となった。

 一方で京丹後市は19年度22世帯43人で、20年度は15世帯20人。市は「コロナ禍で往来が控えられたのが、影響した」と分析。伊根町は19年度の5世帯13人に対して20年度はゼロ。町は「コロナ禍で移住が増えるのは、ほどよく都会の所なのかもしれない。それでも年明け以降は、問い合わせが多くなっている」と期待する。

 宮津市は19年度が14世帯32人だったが20年度は9世帯20人と減少した。市は「緊急事態宣言で移住案内を待ってもらっている。これまでまれだった関東圏からの問い合わせが多く、今後増える可能性がある」としている。