中国湖南省の会場と画面越しに行われたウェブ採用面接(大津市内)

中国湖南省の会場と画面越しに行われたウェブ採用面接(大津市内)

 介護分野の人材不足が課題となる中、滋賀県は本年度、友好協定を結ぶ中国湖南省からの人材受け入れ事業を始めた。昨年12月には初めて、県の支援で設立した受け入れ機関「県国際介護・福祉人材センター」(大津市)の仲介で、同省の若者14人のウェブ採用面接を大津市の介護サービス事業者が行った。合格者5人は6月にも来日する。

 県と湖南省は1983年に友好協定を締結し、経済や観光分野の人材交流などを進めてきた。介護関連職の県内の有効求人倍率は3・11倍(昨年10月、滋賀労働局調べ)と人手が不足していることから、中国人の介護人材育成を兼ね、技能実習生の受け入れなどを行う同センターを昨年4月に設立。県内約30施設でつくる県介護老人保健施設協会が設立主体となり、県は設立助成と運営委託費計3千万円を支出した。

 新型コロナウイルス禍で当初予定より約半年遅れて行われた初のウェブ面接では、湖南省政府会議室と大津市内の高齢者介護施設を結び、施設側スタッフが志望学生らに「日本語能力試験の成績は」「日本で介護福祉士資格を取る考えはありますか」などと質問した。

 介護職の技能実習生の採用は2017年11月に始まり、同施設の運営法人も翌18年から中国四川省の実習生を受け入れている。県によると、県内では19年7月現在、実習生20人、留学生7人など計37人が働いている。ただ、給与水準の高い大阪など都市部での就労を望む人が多いという。

 1月以降にも別の2法人が同センターの仲介で面接を行い、計5人が来日の予定。県は省政府とのつながりを生かして確実な人材確保を目指しており、医療福祉推進課は「将来的には人材受け入れの協定も締結したい」とする。