発見されたヒダサンショウウオの成体(京都府亀岡市)

発見されたヒダサンショウウオの成体(京都府亀岡市)

 京都府レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているヒダサンショウウオの成体を、NPO法人「亀岡人と自然のネットワーク」が、亀岡市畑野町で確認した。同ネットワークはこれまで同町で幼生や幼体を確認してきたが、親の成体を見つけたのは初めてといい、「亀岡の豊かな自然環境の象徴。地域の誇りとして子どもたちに伝えていきたい」としている。

 ヒダサンショウウオは本州中部以西に分布し、府内では丹後~山城(山城は局地的)地域に生息する。同ネットワークは2012年に畑野町で幼生を初確認。以来、住民が地元を「ヒダサンショウウオの里」と打ち出し、畑野小ではヒダサンショウウオのキャラクター「はたのちゃん」も制作。地域のシンボルとして子どもたちにも身近な存在となっている。

 ただ、成体は未確認だったため、市内で両生類を調べている大学事務職員の宇野洋平さん(31)=曽我部町=が川石の下や川沿いの倒木の下などに生息していないか、地道な調査を開始。3年がかりで2019年秋、川の源流域で成体を見つけていた。同ネットワークとしても今月11日に宇野さんと調査を行い、岩の下にいた成体を初めて発見した。

 発見した個体は体長約11センチの雄。黒っぽい背中側には金色の小さな斑点が、白っぽい腹側には銀色の斑点が浮かんでいた。ヒダサンショウウオは生息地によって腹側も金色の斑点だったり、斑点が少なかったりと異なり「金銀に分かれているのは亀岡の個体の特徴」(宇野さん)という。2月下旬から繁殖期に入るため、陸上から水源に集まってきた個体とみられる。

 同ネットワークは「ヒダサンショウウオを守る気持ちから、自発的に環境保全への思いを抱くよう、子どもたちに紹介していきたい」としている。