経費節約のため照明や暖房を消した日本国連協会京都本部の事務局(2021年2月10日、京都市中京区)

経費節約のため照明や暖房を消した日本国連協会京都本部の事務局(2021年2月10日、京都市中京区)

多くの聴講者が訪れていた日本国連協会京都本部主催の公開講座(2019年11月、京都市中京区・京都新聞文化ホール)

多くの聴講者が訪れていた日本国連協会京都本部主催の公開講座(2019年11月、京都市中京区・京都新聞文化ホール)

 世界の平和を願って国連の活動を70年以上アピールしてきた任意団体「日本国連協会京都本部」(京都市中京区)が、新型コロナウイルス感染拡大で存続の危機に直面している。催しが激減して事業収入がゼロになった上、法人格を持たないため行政の支援対象からも外れているからだ。家賃などの資金繰りに苦労しているといい、京都本部は緊急の寄付を募っている。

■日本の国連加盟前から立ち上げ、平和や国際協調PR

 国連協会は世界100カ国以上にある。京都本部は戦後まもない1948年、国連に希望や期待を抱いた市民が立ち上げた。日本が国連に加盟する8年も前で、都道府県単位の本部結成の先駆けとなった。現在は約120の個人・企業・団体が会員となっている。

 2019年までは国際情勢をテーマとした国連公開講座や講演会、留学生を招待する「国際親善のつどい」を毎年開催し、紛争解決や難民支援、温暖化対策、国際協調などの重要性をPRしてきた。しかし20年はコロナ禍でこれらの集客を伴う事業が軒並み中止に追い込まれた。

■家賃や職員給料の捻出も困難、国の支援対象からも外れ

 京都本部の収入の柱は、会員の年会費と、事業の際に京都府と京都市から受け取る補助金や企業協賛金だった。しかし、20年度は事業収入ゼロの状態が続き、事務局の家賃や2人いる職員給料の捻出にも窮している。

 国の持続化給付金や家賃支援給付金は法人格の有無で対象を区切っているため、中小企業やNPO法人と違って支援対象から外れている。事業をオンラインで開くために必要な機器を整える資金すらなく21年度の事業計画は白紙だ。

■「ここでつぶすわけにはいかない」緊急寄付を呼び掛け

 京都本部は1月末からホームページで緊急の寄付を呼び掛けている。寄付は家賃やオンライン化のための機器購入に充てる。郵便振替で3月31日まで受け付ける。

 事務局では来客時にだけ暖房や照明を付けるなど光熱費の節約に努めており、職員の女性は「京都の先人の志を受け継ぐためにも、ここでつぶすわけにはいかない。コロナ禍で職や家を失う人もいる中で心苦しいが、力を貸してください」と話す。問い合わせは京都本部075(211)3911。