京都市南区の町家を改装し、3月にオープンする「国境のないお家ULU」の内部。壁には防音材の代わりに、各国製の布を貼り付けた

京都市南区の町家を改装し、3月にオープンする「国境のないお家ULU」の内部。壁には防音材の代わりに、各国製の布を貼り付けた

 放課後の児童に、英語によるコミュニケーションに囲まれた環境で過ごしてもらう認可外学童保育所「国境のないお家ULU」が3月22日、京都市南区西九条比永城町にオープンする。新型コロナウイルス禍でアルバイトなどの職を失った京都在住の外国人をスタッフに雇用し、国際交流の場づくりを目指す。

 オンラインで大人向け英語教室を営む伊藤裕子さん(46)が代表を務める。伊藤さんは大阪外国語大を卒業後、シンガポールの短期大学での日本語教師などを経て、2016年に教室を開いた。

 学童保育所を始めるきっかけは、教室での経験だ。英語を話せるようになっても、「恥ずかしい」と人前で使わなかったり、外国人との交流イベントに参加しなかったりする人が目立ち、「新しい文化との出会いは、もっと低年齢からでないといけないのでは」と思い立った。

 17年から学童保育を構想し始め、併せて教室の生徒らと、留学やワーキングホリデーで来日した外国人が交流するイベントもスタート。南区のレンタルスペース「九条湯」などで月1回、英語で会話しつつ、書道や料理などに取り組んだ。

 イベントは昨年3月にコロナ禍で休止。その際、参加者のうちインドネシアやオーストラリアから来日していた5人が、コロナの影響で職を失ったことが分かり、伊藤さんがオンライン教室のスタッフとして雇った。5人は学童保育でもスタッフとなり、さらに2人を追加で雇用する。

 学童保育では、英語が当たり前にある環境下で多様な体験をしてもらうことを目指し、英語での体操教室や茶道教室などを行う。スタッフとゲームで交流する時間や英語を教える時間も設ける。

 伊藤さんは「子ども本人だけでなく、家族みんなが関われるようなイベントも仕掛けたい」と意気込む。