昨年12月末まで国内最長の駅名だった嵐電北野線「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」(京都市北区)

昨年12月末まで国内最長の駅名だった嵐電北野線「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」(京都市北区)

「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」が日本一長い駅名となったことを受けて京福電気鉄道が販売していた記念硬券=同鉄道提供

「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」が日本一長い駅名となったことを受けて京福電気鉄道が販売していた記念硬券=同鉄道提供

 昨年3月、日本一長い駅名となった嵐電北野線「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」駅(京都市北区)が、首位から陥落した。富山県内の駅名が最長になったためで、嵐電側は記念グッズ販売を取りやめた。奪われたトップの座に地元では落胆する声が挙がっている。

 昨年3月20日、嵐電を運行する京福電気鉄道(中京区)は学校法人立命館(同)との連携協定の一環で、立命館大衣笠キャンパス(北区)最寄り駅の「等持院」駅を改称。文字数17、音読数26はともに全国一になった。同日から「記念硬券」を販売し“日本一”をPRし、利用促進と地域活性化を図ってきた。

 しかし、今年1月1日、首位が再び逆転することになった。嵐電に抜かれて2位になっていた富山地方鉄道(富山市)の路面電車の「富山トヨペット本社前(五福末広町)」停留場が、ネーミングライツ(命名権)を所有する会社の合併に伴って改称。新駅名は「トヨタモビリティ富山Gスクエア五福前(五福末広町)」となり、文字数は25、音読数も32に増えた。同鉄道は「変更は企業の合併によるもので、1位を狙ったわけではない。偶然です」とする一方、「日本一長い駅名として、話題になっていることはありがたい」と喜ぶ。

 京福電鉄の担当者は「駅名の長さは競うものではないので『残念』という意識はない」とするが、「9カ月で首位が入れ替わるのは意外だった」と驚く。記念硬券はイベントで完売するほどの人気だったが、昨年末で販売を休止。「お客様に販売できなくなったのは残念」と話す。在庫はまだ残っているといい、今後の活用は未定という。

 等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅近くに住み、ボランティアで駅構内の花壇の手入れを続ける小西ミドリさん(74)は駅名変更後、孫に自慢していた。「1位じゃなくなったのは寂しい」としつつ、「大学生になじみある駅名になってよかったと思う。2位でも誇らしい」と笑顔だった。同電鉄担当者も「再び追い抜こうとすることは考えておらず、地域の方にとって分かりやすい現在の駅名を続けたい」とする。