滋賀県庁

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 生活困窮者を支援する「滋賀県生活と健康を守る会連合会」は1日、生活保護費の減額理由を受給者に十分に説明しなかったとして、滋賀県が大津市と守山市の受給者計16人の減額処分を取り消す裁決をした、と発表した。両市の受給者ら計約30人が2018年、市が行った減額処分は生存権の侵害で憲法や生活保護法に違反するとして、県へ審査請求していた。このうち大津市15人、守山市1人について、今年1~2月に裁決があった。

 同会によると、国の生活保護基準の改定を受け、両市は18年10月、16人への支給額を月額2890~240円引き下げた。その際、各受給者への保護決定(変更)通知書の変更理由欄に「基準改定による」と記載しただけで、その他の説明はなかった、という。

 県の裁決書は、通知書の記載について「額が変動する具体的な要因を知ることができない。理由付記としては十分でない」と指摘し、行政手続法に違反すると認定した。一方で、保護費の削減そのものの是非については「判断する権限がない」とした。

 この日、県庁で会見した同連合会の八木修副会長(76)は「自治体が果たすべき説明責任を実践的に指摘した点で非常に重要な判断」と話した。

 大津市生活福祉課は「現時点においては回答できない」、守山市健康福祉政策課は「裁決の通り、直すものは直していく」とした。