彦根総合高の生徒が卒業制作で復元した陸舟奔車(彦根市中央町・長松院)

彦根総合高の生徒が卒業制作で復元した陸舟奔車(彦根市中央町・長松院)

 滋賀県の彦根総合高(彦根市)の3年生が卒業制作として、彦根藩士・平石久平次時光(1696~1771年)が発明した、自転車のルーツとされる三輪車「新製陸舟奔車(りくしゅうほんしゃ)」を手作りで復元した。久平次の墓がある長松院で3月末まで展示している。

 彦根市図書館所蔵の久平次の遺著「新製陸舟奔車之記」に添付された図面によると、車体は舟型の三輪車の後輪をペダルで回し、操縦用のハンドルで前輪の向きを変える仕組み。自転車の始祖とされるドイツやフランスより早期との説もある。

 陸舟奔車は既に復元した車体が長松院にあるが、気軽に試乗できる車としてもう1台作ろうと、同高の人文自然系列3年生20人が昨年11月末に製作を始めた。

 長さ2・2メートル、幅1メートル。設計、模型作りを経て、ベニヤ板を切断して組み立てた。防腐剤を塗り、ペダルのクランク部分は溶接した鉄を使って強度を高めた。安定したハンドルの設置には苦労したという。

 2月16日に長松院に搬入し、祈祷会をして完成を祝った。今月末まで展示後、イベントなどに出展し、試乗の機会を設けたいという。中心メンバーの村西晃徳さん(18)は「うまくできてうれしい。久平次は江戸時代、木材だけで作ったのがすごいと思った」と話した。