太秦にあった大映京都撮影所を拠点に作られ、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受けた黒澤明監督の傑作「羅生門(らしょうもん)」(1950年公開)。黒澤作品の名プロデューサーで、今作も担当した本木荘二郎が直筆した「製作意図」の原稿を含む、企画段階のシナリオが見つかった。映画公開70周年を記念して、京都文化博物館(京都市中京区)の「羅生門展」で展示されている。

 <人間の心の底に潜むエゴイズムは醜悪無残である。しかも猶(なお)、人間は、人間の善意を信じないでは生きて行く事は出来ない。その心の闘いを、この映画は描かんとするものである>