同僚の技能実習生と寮の狭い部屋で暮らしていたと説明するベトナム人女性(東京都内)

同僚の技能実習生と寮の狭い部屋で暮らしていたと説明するベトナム人女性(東京都内)

 京都府福知山市の縫製加工会社で働いていたベトナム人技能実習生の女性(39)が、最低賃金以下で働かされたとして未払い分250万円を会社に求め、4日に労働審判を京都地裁に申し立てる。「過労死ライン」を超える残業をさせられ、パスポートの取り上げや強制貯金などの行為もあったとして、慰謝料など110万円も請求する。

 外国人技能実習生を巡っては、違法な低賃金や劣悪な労働環境が問題となっており、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法改正を審議した昨年の国会審議でも焦点になった。未払い賃金などを求める労働審判や訴訟も各地で起こされている。

 申立書によると、女性は2017年7月に働き始めた。会社側は基本給を約15万円などとする給料支払い明細書を女性に示していたが、実際の基本給は6万円で、時間外労働の時給は1年目が400円で1年ごとに100円増える条件だった。おおむね通常の勤務は午後11時ごろまで続き、女性は1日約5時間残業した。会社側は女性のパスポートや健康保険証を取り上げ、月1万円を徴収して強制的に貯金し、通帳を預かっていた、としている。

 女性は18年6月、個人加盟労働組合「きょうとユニオン」(京都市南区)に加入。同労組によると、会社への申し入れを機に違法な賃金水準は改まり、パスポートや通帳は返還された。だが未払い賃金の支払いなどを求める団体交渉を会社側は拒否した、という。

 女性は9月に会社を去り、必要な手続きを経て11月から東京都内にある同職種の工場で働いている。

 福知山市の会社は「女性は、同僚の実習生とうまくいかずに移籍したと理解している。こちらはまともにやっている」としている。