対策工事が本年度末で完了する現在の処分場(昨年11月撮影、県提供)

対策工事が本年度末で完了する現在の処分場(昨年11月撮影、県提供)

 大量の違法廃棄物が埋め立てられた滋賀県栗東市の民間の産業廃棄物処分場を巡り、滋賀県が実施した有害物質除去などの行政代執行の費用約80億円のうち、処分場運営者の旧RDエンジニアリング側から回収できたのは約2千万円にとどまっていることが分かった。問題発覚から20年超。対策工事は本年度末にようやく完了する。

 問題の発端は1999年。周辺住民から悪臭被害の通報を受け、県が調査すると排水管から高濃度の硫化水素を検出した。その後、処分場内から大量のドラム缶など違法廃棄物が見つかり、土壌・地下水汚染や、ばいじん飛散などの環境被害が発生していることが発覚した。

 処分場を運営するRD社は2006年に破産し、県は行政代執行での対策を余儀なくされた。緊急に有害物を除去する1次対策を経て、本格的な2次対策は13年度から実施。工事費は1次と2次を合わせて計約83億4千万円に上った。産業廃棄物特措法により45%が国費で賄われるも、残りの55%(約46億円)は県が負担。今後も継続して水質調査や跡地の維持管理費が必要で、毎年約1億2千万円の支出を見込んでいるという。

 県は元経営者らに費用の支払いを求め続けているが、回収できたのは2月末時点で約2170万円にとどまる。県最終処分場特別対策室によると、現在も少額ながら定期的に返済されているが「全額返済には到底届かない」という。三日月大造知事は昨年末の住民との会合後「できる限り原因者に負担させるべく努力したい」と述べた。