ガレット・デ・ロワ

<写真に撮りたいスイーツレシピ 「オルディネール」主宰 佐藤綾>

 日本でも年々人気が増している「ガレット・デ・ロワ(王様のお菓子)」。フランスでは年末から早くも売り出され、イエス・キリストが神の子として見いだされた1月6日の公現祭(エピファニー)を祝って、1月中を通して食べられています。
 中にはフェーブと呼ばれる陶器の人形が一つ入っていて、それに当たった人はその一年幸せでいられるとか。一番小さな子供が優先して選ぶことができ、この“当たり”のあるわくわく感がフランスの人にとっては忘れられない大切な思い出となり、その結果、生活に根付いたのでしょう。
 フェーブはソラマメの意で、もともとソラマメが使われていた名残のようです。ガレットの表面には太陽、オリーブなど自然の模様を描くことで、キリストの誕生を祝うとともに、自然への感謝が込められています。


【材料】=内径18センチのセルクル1台分

冷凍パイシート300グラム、打ち粉(強力粉)適量、卵黄(照卵用)1/2個
▽カスタードクリーム=牛乳75グラム、砂糖16グラム、卵黄1個、薄力粉3グラム、コーンスターチ3グラム、バニラエクストラクト少々
▽フランジパンヌクリーム=無塩バター30グラム、粉砂糖30グラム、全卵24グラム、アーモンドパウダー30グラム、ラム酒小さじ1/2、カスタードクリーム30グラム
▽シロップ=砂糖20グラム、水40グラム


【作り方】

(1)カスタードクリームを作る。ボウルで卵黄と砂糖1/2、薄力粉、コーンスターチを混ぜ、残りの砂糖を加えて沸かした牛乳を混ぜ入れ、鍋にこし戻して滑らかになるまで炊く。バニラエクストラクトも加え、混ぜながら氷水にあて人肌以下に冷ます。
(2)フランジパンヌクリームを作る。ボウルに常温の無塩バター、粉砂糖、全卵、アーモンドパウダー、ラム酒の順に混ぜ、先に作ったカスタードから30グラムを分け入れて混ぜる。
(3)パイ生地を2等分し、打ち粉をしてそれぞれ直径18センチ以上の大きさに伸ばす。1枚に18センチのセルクルで印を軽くつけ、内側2センチをあけてフランジパンヌクリームを塗り広げ、周囲に刷毛(はけ)で水を塗り、もう1枚の生地を重ねて周囲をしっかり指で押さえ冷やす。
(4)生地が冷えたら18センチセルクルをあてて余分を切り、周囲にナイフの背で切り込みを入れる。
(5)裏返して照卵し、ナイフで模様をつけて竹串で数カ所穴をあける。
(6)190度に予熱しておいたオーブンで約50分、膨らんできたら網で押さえながら焼き、砂糖と水を沸かして作ったシロップを熱いうちに塗って冷ます。


【ポイント】

 お菓子そのものは素朴ですが、宗教色の強い厳かさもあるのでベースは無機質にし、少しかっこよく見えるよう意識して撮ってみました。中に入っている物やフルーツ(今回はフェーブ)が見えない場合、脇に置いて目に入るようにすると伝わりやすいです。このお菓子も焼き色を美味(おい)しそうに見せるため、黒のレフ板を用いて露出は上げずに撮影しています。


◆佐藤綾 さとう・あや 英国留学やドイツ系IT企業勤務を経て、かねて興味を持っていた製菓の専門学校で学ぶ。2007年から京都市でお菓子教室「Ordinaire」を主宰。インスタグラムはORDINAIRE_AYA