未公開作品 春の出展

芹沢銈介「春夏秋冬文二曲屏風」

 未公開のコレクションを中心に紹介する春季特別展「MIHO MUSEUMの現代美術」が13日、甲賀市信楽町のMIHO MUSEUMで始まる。近代以降の画家や民芸の作家、同館と関わりの深い建築家や彫刻家、初代館長を務めた故梅原猛さんの作品など貴重な品が公開される。

梅原猛(書) 三浦景生(画)「空」
岸田劉生「童女図」

 エジプトからギリシャ、アジアに至る古代美術、日本美術や茶道具の収集で知られる同館は1997年オープン。開館前から半世紀に及ぶコレクションのうち、創立者故小山美秀子氏が作家との交流を通じて集めた美術品の多くは未公開だった。

 今回、そのうち74件を展示。大半が一般公開は初めてという。

棟方志功「雛図」

 出展は明治から現代までの作。民芸運動と関わりのある作家が多い。型絵染の芹沢銈介は文字を装飾した「春夏秋冬文二曲屏風(びょうぶ)」をはじめ、村の暮らしや道具、花の模様を染めた着尺、帯地が並ぶ。版画家棟方志功は自由な筆を振るった「雛図」、木工の黒田辰秋は素材の美を引き出す漆器、陶芸家河井寛次郎は素朴な「三色碗」など。

 洋画家杉本健吉は花や舞妓、仏の姿を自在な筆致と色彩美で表現し、画家須田剋太は勢いのある筆遣いの絵画やダイナミックな運筆の書を出品する。

黒田辰秋「溜塗蔦金輪寺茶器」
若林奮「多くの川を渡り 再び森の中へ」

 ミュージアムの設計を手掛けたI・M・ペイによる模型、彫刻家若林奮の長大な屏風、梅原元館長と染色家らとの遊び心あふれる共作のほか、明治画壇の巨匠狩野芳崖の絵画を織物にした「MIHO悲母観音像」などゆかりの品が会場を飾る。

綴織「MIHO悲母観音像」 原画・狩野芳崖 織製・川島織物セルコン


【会期】3月13日~6月13日 月曜と5月6日休館、5月3日開館
【開館時間】午前10時~午後4時(入館は午後3時まで)
【会場】MIHO MUSEUM(甲賀市信楽町田代桃谷300)0748(82)3411
【入館料】一般1300円、高校・大学生1000円、中学生以下無料(20人以上は各200円割り引き)※入館は事前予約が必要
【主催】MIHO MUSEUM 京都新聞