インターネット上の住所に当たる「ドメイン名」を乗っ取り、サイト運営者に元に戻すための身代金を要求したとして、京都府警サイバー犯罪対策課と南署は9日、恐喝未遂の疑いで、滋賀県草津市の自称ITコンサルタントの男(42)と東京都港区の会社員の男(26)を逮捕した。

 「ドメイン名ハイジャック」と呼ばれるサイバー犯罪で、国内では2014年ごろから被害が相次いでいる。IT専門機関によると事件として摘発されるのは初とみられる。

 ドメイン名は、サイトに接続するためのURLのうち、冒頭の「http://www.」に続く部分。専門機関JPCERTコーディネーションセンターによると、ドメイン名が乗っ取られるとサイトの内容が改ざんされたり、偽サイトに誘導されたりする。19年には人気アニメ「ラブライブ!」の公式サイトが正常に表示できない被害に遭った。

 2人の逮捕容疑は仲間と共謀して昨年10月6日、福岡市の男性ミュージシャン(53)の公式サイトを乗っ取ったと装い、元に戻すための身代金としてビットコイン11万円分を男性から脅し取ろうとした疑いが持たれている。男性は支払わず未遂に終わったという。

 捜査関係者の説明では、男らはサイトのドメイン名を管理する会社のシステムに侵入。ドメイン名の接続先を不正に書き換えて、男性のサイトを閲覧しようとすると、男らが用意した偽サイトに誘導するようにした。偽サイトには「このドメインは預かっている」として仮想通貨を支払うよう求める脅迫文を掲載していたという。