南海トラフ地震で京都と滋賀が受ける最悪の被害想定

南海トラフ地震で京都と滋賀が受ける最悪の被害想定

 未曽有の巨大災害とされる「南海トラフ地震」が起こると、最悪の場合、東海から九州にかけての太平洋側は大津波と震度7の揺れで壊滅的な被害が想定されている。救援や支援はこれら被災地に集中するため、京都や滋賀のような「被災地の外縁部」では自力で苦境を乗り切ることが求められる。その時、京都や滋賀で電話回線やネット、SNSはどれくらい使えるのか。専門家や自治体への取材を基にシミュレーションした。

■音声電話はあきらめて災害伝言ダイヤルを

 内閣府の想定では、南海トラフ地震発生直後、京都・滋賀の固定電話はいずれも89%が不通となる。スマートフォンや携帯電話の音声通話も、安否確認のための発信が殺到する上、通信規制も行われるため、つながりにくくなる。東日本大震災では、NTT東日本が最大90%の通信規制を行い、平均10回に1回しかつながらなかったという。

 そうした中でも、災害伝言ダイヤル(171)は利用できる。171は、東日本大震災で300万件以上使われ、安否確認の手段として定着している。公衆電話は、電話回線から電力供給されており、停電時も稼働し、通信規制下でもつながる。

■スマホのネットやSNSは比較的つながりやすい

 ネット接続やSNSの状況はどうなるのか。京滋では携帯電話会社の基地局が、地震や津波で壊れる可能性が低いため、地震直後はSNSやメール、スマホからのネット接続などは、音声通話よりも比較的つながりやすい。停電で家庭のテレビやパソコンは使えなくなる。

 停電が1日以上続くと、基地局のバッテリーなど非常用電源が枯渇し、スマホもつながりにくくなる恐れがある。また、スマホや携帯電話は充電も困難になる。

 固定電話は、停電の解消とともに3日~1週間ほどたつと、京滋ではほぼ使えるようになる。スマホや携帯電話は、被災1日後が最もつながりにくいと想定されるが、その後は徐々に通信制限などが解除され、使えるようになるとみられる。